2007年6月20日(水)16:53

ルクセンブルク首相は新たなEU条約に拒否権を行使すると警告

AFP

ルクセンブルクのジャンクロード・ユンケル首相は、新たな条約がもとの憲法条文から重要な点で変更されていたならば拒否権を行使すると警告した。首相はヴェルト紙Die Weltに対し、もしルクセンブルク国民が批准に賛成した憲法条約における進展が脅かされているとの印象を受けたならば、私は「反対と言わねばならない」、と述べた。憲法を批准した国の見解より、批准しなかった国の意見が配慮される状況はきわめて不愉快である、とユンケル首相は付け加えた。ルクセンブルクと他の批准国は「憲法の実質の喪失を手をこまねいて見守るつもりはない」と首相は述べた。

イギリスのマーガレット・ベケット外相はイギリス議会で、木曜日と金曜日のEU首脳会議では「中身を吟味せずにつかまされる」よりは「合意に至らない」方がましである。イギリスは「超国家ではなく、主権国家の」EUを望む、と述べた。

ベケット外相とEU首脳会議に出席する予定の、退任を控えたトニー・ブレア首相は、首脳会議では4つの「レッドライン」を越えてはならないと述べた。まず、ドイツのアンゲラ・メルケル首相(キリスト教民主同盟)の支持するEU基本権憲章は、イギリスに対して法的拘束力を持たない。次に外交や防衛政策では、いかなるイギリスの権限もEUに「割譲」されてはならない。さらに、労働保護や流入労働力に対する法律の問題で、ブリュッセルのEUが何を決定しようとも、それが自動的にイギリスに適用されることがあってはならない。4番目として、一定の重要性を持つ問題では、イギリス議会の決定が否決されることがあってはならない、とブレア首相は釘を刺した。

原題:Juncker droht mit Nein zu EU-Vertrag




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